マンガ大賞2019で大賞、このマンガがすごい!2019オトコ編3位を獲得した「彼方のアストラ」が本当に面白い。宇宙が舞台のSFコメディミステリーで全5巻の完結作である。アニメ化もされており、作者はあの名作学園コメディ漫画「SKET DANCE」を描かれた篠原健太さん。
≪概要≫
西暦2063年、惑星キャンプに向かう高校生8人とメンバーの妹が1人、合わせて9人が”惑星キャンプB5班”として集まる。学生だけのキャンプが始まるや否や、見たことのない球体に襲われ、9人は宇宙空間に放り出される。運よく無人の宇宙船に乗り込むことができるが、ここから9人の宇宙の彼方での遭難が始まる。生還するための方法として、メンバーが考えたのが、水と食料が調達できそうな惑星を5つ経由して帰るというものだった。経由した惑星で、水や食料を集めながら徐々に仲を深めていく。
≪2巻≫
「ビーゴ ニーレテ イッセーサ ショブン」という言葉を聞いていたとキトリーの妹フニが思い出す。「B5に入れて一斉殺処分」ではないかとカナタ(主人公)が気付く。宇宙船アストラ号の通信機も誰かに壊された形跡がある。メンバーの中に犯人がいるのではないか、と疑心暗鬼になりながらも、リーダーカナタの前向きな発言により、犯人捜しはやめて全員で生きて帰ろうと団結する。
≪3巻≫
メンバーの保護者たちの会合のシーンから始まる。ウルガーの父が失踪宣告の手続きをしたいと言うのに対し、アリエスの母はあきらめたくないと反対する。
3つ目の惑星で、メンバーにまたも不穏な空気が流れる。ウルガーがルカに銃を突きつけたのである。大切な兄を殺した政治家に復讐しようとしていたウルガーが、ルカがその政治家の息子だと気づいたからだった。その中で、ルカがインターセクシャル(医学的に男女の判別ができない状態の人)であることが発覚する。男ではないルカは跡継ぎとして不適格であることから父親から愛されていなかったという。同様に父に愛されてこなかったウルガーはルカを撃つことができなかった。
メンバーそれぞれの背景が徐々にわかってくるが、、、遭難に陥らせた犯人は誰なのか。何のためにB5班のメンバーを殺処分しようとしているのか。
全5巻とかなりまとまっていて一気読みできる作品なのでぜひ読んでみてください。私は面白すぎて、友達の誕生日に全巻プレゼントしました。
《基本情報》
全5巻
連載期間:2016年5月~2017年12月
作者:篠原健太