「教育は遺伝に勝てるか?」を読んで、親のすべきことが明確になった。

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《この本を読んで感じたこと》

 子供は自身の遺伝的性質に大きな影響を受けながら個人として成長していく。その中で親から受ける影響はあまり大きくはないが、ゼロではないので教育することは確かに意味のあること

 親は親自身の遺伝的性質や経験に基づいた価値基準で子供の教育を試みると思われるが、それを受け取る子供も子供自身の遺伝的性質に影響された考え方で受け取る。

 例えば、子供が本を読んでいたりゲームなどで遊んでいた時に、「もうお終いにして、○○してー」と親が言ったときに、子供の受け取り方は千差万別だろう。「(素直に)はーい」と言って終わりにできる子もいれば、「(まだ読みたいから)あとちょっと待って」と答える子もいる。「うるさい」と言って親に怒りを示す子もいるかもしれないし、「・・・」と返事すらせずに集中している子もいるかもしれない。

 外部からの刺激(親から言われた言葉など)に対して、どのように感じ(納得、焦り、怒り等)、その後どのようなアクション(遊びを止める、止めない、キリがいいところまで続ける、無視する等)をとるのかは遺伝的性質に影響されている面が大きいのかもしれない。

 そこを矯正するのが教育だ、とも考えられるが無意識の感性・感覚の部分を変えるのは難しいように思う。

 遺伝といったランダムネスを持った十人十色の子供に対して、100%マッチする教育方法というものは存在せず親にできること安心して生活ができる衣食住環境を整えることだったり、子供の好き・やりたいという気持ちを尊重してあげるということしかないように感じた。

 さらに、親は親、子は子で別の遺伝的性質を有した別の生物としてお互い尊重しあえるように、親は一人の人として自身が望む誇れる生活をして、それを子に見せること。

 恐らく、子育てに成功・失敗という概念を持ち出すことは間違っているし、学力に対して親の教育の影響は遺伝的要因に比べてだいぶ少ないようなので、子をもつ親としては少し気が楽になった。

 結論としては、教育は遺伝に比べるとだいぶ影響が小さいが、もちろん大事であり捨て置くべきではない親にできることは、子に背中で語れるように、自分が一生懸命素敵な人生を送れるよう努力することである。そして、子の好き・やりたいを尊重してあげること。

 以上、私が本書を読んで感じたことです。もしかしたら著者の真意と解釈が異なる点あるかもしれません。その点はご了承ください。

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